水処理の基礎

 
中空糸ろ過システム
従来の水処理場は、1世紀以上も最前線で人々を守ってきました。今や、急速混合法、凝析や軟凝集、沈殿、多層ろ過などの古い技術を用いていては、地域の飲料水に、クリプトスポリジウム、ランブル鞭毛虫や、さまざまな水中ウイルスなどの異物が入り込んでいないということを保証できなくなりました。

処理された水は一般家庭、商業用、産業用、そして、農業用に供給されており、その仕様は特性において非常に異なります。一般家庭の消費者は安全だけでなく、無色で、濁りや嫌な味、異臭が無い水を求めています。産業的使用者は一般的に、塩化物、鉄、マンガン、そして溶解ガスが含まれていない水を必要とします。農業分野では、ナトリウム、塩化物、セレニウム、およびその他の要素が含まれていない水が、上質な水であることを意味します。あらゆるユーザーの多様な要求に効果的かつ経済的に対処できる唯一の水処理方法は、メンブレンろ過です。

メンブレン技術は、最も効果的かつ経済的な水処理方法として、世界中で導入が急増しています。一般的に、要求される精製度によって、どのレベルのろ過がどのような用途に適しているかが決まります。

  • 精密ろ過は、液体から浮遊粒子やバクテリアを除去するのに適しています。精密ろ過メンブレンは最も多孔質で、通常20~100psigの圧力で作動します。精密ろ過技術は、製薬業界では細胞の採取に、醸造業界ではビールの低温滅菌に用いられています。
  • 限外ろ過は、オイル、コロイド状の固体、およびその他の水溶性汚染物質を除去し、産業用水のリサイクルを可能にしています。限外ろ過技術は組成が変動する排液で効果的であり、処理または排出する廃棄物の量を98%まで減らします。石油・ガス会社で作られる水を効率的に処理することで、オイルを除去し、水をリサイクルすることができます。限外ろ過メンブレンではコロイド、糖類、および多くの有機生物固体を除去できます。
  • ナノろ過メンブレンは、100~1000の分子量を捕捉できるように開発されました。200の分子量が約1ナノメートルの大分子と等しいので、このメンブレンはナノろ過メンブレンと呼ばれています。必要な圧力は75~450psigです (逆浸透メンブレンを用いて同様の流量を得るために必要な圧力よりきわめて低い)。イオン選択性はナノろ過の特筆すべき特徴です。多価アニオンの塩 (硫酸塩やリン酸塩など) は通さずに、一価アニオンの塩 (塩化物など) を透過することができます。ナノろ過は滅菌消毒による不要な副生成物が生成されないように、フミン酸やフルボ酸などの水中の有機物 (MOW) を除去し、表流水を処理するのに使われています。ナノろ過技術では、廃水から98%の水を回収することができます。ナノろ過技術は水浄化における最先端の技術であると考えられています。
  • 逆浸透は、400~2,000psigの範囲で圧力をかけた浸透過程の逆過程です。逆浸透システムは、海水から飲料水を生産するのに使われています。メンブレン技術が進歩したことで、副生成物を回収するために、工業用水の処理において逆浸透を使うことは一般的になっています。最も厳格な政府規制のレベルよりも品質が高い水の再利用や廃水技術が、今や手の届くところにあります。