タンジェンシャルフロー・フィルトレーション(TFF)製品のセレクションガイド

タンジェンシャルフロー・フィルトレーション (TFF) は、生体分子の分離、精製を迅速かつ有効に行う方法です。免疫学、タンパク質化学、分子生物学、生物化学、微生物など幅広い生物学分野に利用できます。TFFは、10ミリリットルから数千リットルのサンプル溶液の濃縮および脱塩に使用することができます。生体分子のサイズを問わず、分画または細胞懸濁液からのセルハーベスト、醗酵ブロスや細胞溶解液の清澄化などの用途に最適です。

 

簡単な製品選択

対象の生体分子の検討

対象の生体分子、または製品は、捕捉して低分子量の異物から分離できます。あるいは、高分子量の異物や微粒子を通過して精製することができます。

 

一般に、捕捉するタンパク質の分子量より3~6倍小さい分画分子量 (MWCO) のメンブレンを選択する必要があります。また、その他の要因が適切なMWCOを選択する際に影響を及ぼす可能性もあります。例えば、流量 (または処理時間) を優先して検討する場合、この範囲 (3倍) の下限に近いMWCOのメンブレンを選択すると、高い流量が実現します。回収率が最優先の検討事項である場合、隙間の少ないメンブレン (6倍) を選択すると、最大回収率が上がります (低い流量で)。溶質の捕捉と選択は、膜間差圧、分子の形状や構造、溶質の濃度、その他の溶質の存在、イオンの状態などによって異なる可能性があるため、これらの値は一般的な指針として参照してください。

 

弊社のメンブレンは種類が豊富であり、通常、95~99%の回収率を達成しています。メンブレンの孔径の分布が狭いことから、分子量の最小分子捕捉がメンブレンのMWCOを下回るようになりました。
 







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液体特性の検討

サンプルの濃度と粘度によって、プロセスの実行に必要なチャネルの種類が決まります。TFFカセットの多くは、スクリーンまたはサスペンデッドスクリーン構成で使用できます。

 

タンジェンシャルフローチャネル構成

タンジェンシャルフロー・スクリーンチャネル構成スクリーンチャネル

スクリーンチャネル構成では、織布セパレーターにより還流液の穏やかなかく乱が行われるため、メンブレンのファウリングを最小限に抑えることができます。スクリーンチャネル構成は、フィルター済みの清浄な0.2μmの溶液 (スクリーンに閉じ込められる可能性のある粒子や凝集体のない状態) で使用します。



 

スクリーンチャネルは次の製品で使用できます。
  • ミニメイトデバイス
  • ウルトラセットデバイス
  • LVセントラメイトカセット
  • セントラメイトカセット

 

タンジェンシャルフロー・サスペンデッドスクリーンチャネル構成

サスペンデッドスクリーン

サスペンデッドスクリーン構成は、還流液チャネルでよりオープンな構造を持ち、粘性のある溶液や粒子含有溶液を処理する際に優れた性能を発揮します。




 

サスペンデッドスクリーンは次の製品で使用できます。
  • ウルトラセットデバイス 
  • LVセントラメイトカセット
  • セントラメイトカセット

 

サンプル量と処理時間の検討

適切なカセットまたはデバイスサイズの選択は、サンプルの総量、必要な処理時間、目的の最終サンプル量によって異なります。Performance parameters for Pall Life Sciences’ laboratory TFF devices are presented below.

 

開始サンプル容量に基づく一般的な製品の選択

 
TFFカプセルまたはカセット* ろ過面積/カプセルまたはカセット 通常のろ過流量** (50LMH 20°C) 推奨される還流液流量/スクリーンチャネル用のカプセルまたはカセット 開始サンプル容量の範囲 最小濃縮量***
研究所規模/スケールアップ
ミニメイト 50cm2 (0.05ft2) 4mL/min 30~40mL/min 25~1000mL 10mL未満
LVセントラメイト 0.01m2 (0.1ft2) 8mL/min 60~80mL/min 40~2000mL 10mL
LVセントラメイト 0.02m2 (0.2ft2) 15mL/min 120~160mL/min 60~4000mL 15mL
プロセス開発および小規模生産
ウルトラセット 0.084m2 (0.9ft2) 4L/hr 1200~1500mL/min 0.2~5L 100mL
セントラメイト 0.093m2 (1.0ft2) 4.6L/hr 600~800mL/min 0.2~25L 100mL
 

*ユニットまたはカセットあたりのデータです。セントラメイトホルダーには5つのカセットを使用できます。他のカラムのデータは、表の値と、ホルダーに取り付けられているカセットの数をかけると計算できます。
**一般的なろ過流量は、平均的なろ過流量 (50LMH) および処理時間 (約4時間) に基づきます。実際の値は、メンブレンのMWCO、サンプルの成分および粘度、運転条件 (膜間圧、クロス流量、気温など) により、上下することがあります。
***最小濃縮量は、システムのホールドアップ容量、容器の設計、およびポンプの種類や速度によって異なります。チューブの長さをできるだけ短くしたり、適切なサイズの部品、チューブ、フィッティングなどを使用すると、さらに容量を少なくすることができます。