タンジェンシャルフロー・フィルトレーション概要

クロスフロー・フィルトレーション(CFF)とも呼ばれているタンジェンシャルフロー・フィルトレーション(TFF)は、生体分子やウイルス、細菌、細胞物質などの分離、精製を迅速かつ有効に行う方法です。これは、物質の流れ(供給液)がメンブレンの表面に沿って平行に移動するもので、循環する溶液の大半は、供給液タンクに戻ります。

メンブレンに平行した供給液の速い流れは、メンブレン表面を掃く働きをします。これによって、濃度分極(メンブレン表面での物の濃縮)を減少します。また、これはメンブレン表面の孔を閉塞する可能性がある汚れの堆積を防ぎます。速い循環流量は、圧力損失を発生します。この力でメンブレンの孔よりも小さい溶質分子や供給液の一部はメンブレンフィルターを通過します。メンブレンを通過した液は、ろ液もしくは透過液です。メンブレンの孔よりも大きな分子や粒子は、供給液内にとどまり、効率的に濃縮されます。

メンブレンろ過は、精密ろ過(MF)と限外ろ過(UF)に分類されます。孔径が通常0.1μm~1μmの精密ろ過メンブレンは、一般に、清澄化、滅菌、微粒子の除去、細胞の集菌に使用されます。孔径が0.001μm~0.1μmとより小さい限外ろ過メンブレンは、溶解分子 (タンパク質、ペプチド、核酸、炭水化物などの生物分子) の濃縮と脱塩、バッファー交換、分画、浄水に使用されます。限外ろ過メンブレンは、孔径ではなく、分画分子量(MWCO)で分類されます。

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クロスフロー・フィルトレーションの流体力学的作用によっては、メンブレンの汚れを減らしてろ過流量(フラックス)を長時間維持し、使用します。このため、従来のカートリッジ(ダイレクトフローろ過)よりろ過総量は大きくなります。TFFの利点は、フィルターモジュールを再使用できることと比較的少ない初期投資です。

TFFは生物学分野の幅広い範囲に応用することができます。R&Dの探索分野からパイロットスケールやフルスケール生産に対応できます。容量が数ミリリットルから数千リットルというさまざまな液量の試料を濃縮や脱塩するために用いることができます。また大小さまざまな分子量の生体分子の分画、細胞懸濁液からのセルハーベスト、そして発酵ブロスやセルライセートの清澄化に用いることも可能です。

TFFの用途

ポールは、生物製剤とバイオ医薬品の製造工程やアプリケーションで増加する多様性に適するプラットフォームと、タンジェンシャルフロー・フィルトレーション製品群の幅広い選択肢を提供します。

代表的な用途の例をいくつか下記に挙げます。

  1. タンパク質やペプチド、オリゴヌクレオチドの溶液の濃縮と脱塩
  2. 抗体や組み換えタンパク質の回収と精製
  3. ワクチン、複合タンパクの濃縮、ダイアフィルトレーション
  4. タンパク質混在物からの液の分画
  5. 血漿分画と精製
  6. 細胞ブロスの清澄化、濃縮
  7. モノクローナル抗体(Mab)産生のパーフュージョン細胞培養
  8. 発酵ブロスの清澄化
  9. 細菌性細胞の濃縮と洗浄
  10. 水やバッファーの精製(エンドトキシン除去)

限外ろ過の用途

オメガ ポリエーテルスルホン (PES) のメンブレンカセット、それに関連するハードウェアーとシステムは、温和な条件での処理が必要なアプリケーションとメンブレン特性の緻密な分画が必要なアプリケーションにおいて、最初の選択になります。メンブレンカセットは、組み換えタンパク質や生物製剤の処理液を濃縮してダイアフィルトレーションをするアプリケーションに推奨する技術です。

マイクローザ中空糸モジュールは、バッファー調整や製薬用水のアプリケーションにおいてエンドトキシン除去の利点があります。

精密ろ過の用途

PallSep Biotechシステムは、高分子メンブレン処理の確実性が要求され、しかも処理液が生体分子の非常に複雑な混合物で、処理と共に粘度が上昇するような困難なプロセスに対して、処理が行える技術です。

マイクローザ*中空糸モジュールは、発酵ブロスや細胞培養液を清澄化するのに望ましい選択です。このマイクローザ中空糸モジュールは、細胞からの組み換えタンパク質やインクルージョン・ボディーの回収、そして細胞破砕前の菌体の回収と洗浄、濃縮にも使用されます。このモジュールの信頼性や機械的強度、シンプルな流動形状、そしてスチーム滅菌対応という特性が、マイクローザ中空糸モジュールを、パーヒュージョン細胞培養を実施する際に最適な選択肢のひとつにしています。

スーポア TFFサスペンデッドスクリーンチャンネルメンブレンカセットは、細菌、哺乳動物や昆虫細胞のハーベストにバッチ用途として使用できます。また、ライセートの清澄化にも使用されています。

*Microzaは旭化成株式会社の登録商標です。