バイオプロセス・ビジョン - Issue 2 - 2011年10月

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市場トレンド

プロセスの効率を向上させる新しいシングルユースミキサー

シングルユース市場は、過去数年間にわたって、単純な液体ろ過と封じ込め用途から、より複雑なプロセス操作へと成長してきました。この進歩が広範囲に報告される分野の1つは、シングルユースミキシングの用途です。

シングルユースミキシングは、アップストリームの培地とダウンストリームのバッファーの前処理から充填前の最終段階の調整に至るまでの多様な操作を実行するための製造プロセス全体で使用されています。

他のシングルユーステクノロジーと同様、シングルユースミキシングの実施により、洗浄および洗浄バリデーションコストを大幅に節約し、迅速でよりフレキシブルなソリューション調整の方法、そしてコンテインメントの安全性向上と交差汚染の危険排除によるリスク管理を改善させる方法を提供します。

Pall アレグロ 200 L single-use mixer効率的で確実なミキシング性能を図るために、シングルユース・ミキシングデバイスを証明済みのエンジニアリング原理に基づいて設計する必要があります。また、このような種類のシステムとオペレーターのやり取りが増えたため、ユーザーフレンドリーとなるように設計する必要もあります (ミキサーのシングルユースコンポーネントの取り付けと取り外しには、簡単で時間がかからないことが求められます)。

ポールが新しく発売したアレグロ 200 Lシングルユースミキサーは、既存の200 Lバイオコンテイナーおよびトート製品と同じ設計原理とフィルム材質を採用しており、非常に使い勝手がよく、材質の一貫性があるのでバリデーション要件を緩和できます。機械的に連結された低せん断ピッチブレードインペラにより、調整などの重要な用途において非常に優れたミキシング性能を実現します。

詳細:アレグロ200Lシングルユースミキサー

製品情報

増殖培地の先進的ろ過

細胞培養や無菌操作法のバリデーションで使用される増殖培地は、細胞壁がなく、0.2μmの滅菌グレードフィルターを通過できるバクテリアのマイコプラズマによって汚染されやすくなります。これらの液体による汚染の危険を最小化するため、ポールは、バクテリアのB.diminuta およびA.laidlawii 等のマイコプラズマの除去に有効であると確認されている 0.1 μmろ過滅菌グレードフィルターを推奨します。

フロロダインEX EDTフィルター
これらの革新的な滅菌グレードフィルターは、高度な非対称構造を持つPESプレろ過層を二重にして0.1μmPVDFメンブレン層の上に重ねています。254mm (10インチ) サブアッセンブリーフォーマットで、デバイスあたりのろ過効率が最大となる狭いコアデザインが施された独自の「レイドオーバープリーツ」構造を特長としています。この革新的な特長を組み合わせることにより、中度から高度にファウリングする複合培養培地に対して最適なろ過性能が実現し、複数段階のフィルターシステムを一段階操作にダウンサイジングすることができます。プロセスの経済性に加えて、これらの機能により、滅菌グレードフィルターのシングルユースシステムへの導入が容易になります。

フロロダイン II DJLフィルター
0.2μmと0.1μmの二重にしたPVDFメンブレン層により、これらの滅菌グレードフィルターは高流量で高いキャパシティを有しており、低レベルのファウリングの特定の増殖培地に適しています。

詳細:滅菌ろ過、バイオバーデン管理

GMP用途向けのクロマトグラフィーシステム

PKPクロマトグラフィーシステム柔軟性の高いGMP操作環境において最適な性能になるよう設計されたPKPクロマトグラフィーシステムは、再現性と収率が最大限となるよう広範囲な流量範囲で提供されます。製品の品質とスループットが最優先事項となる場合、システムの多用途性はパイロットスケールの鍵となります。PKPクロマトグラフィーシステムは、小規模な生産では従来のクロマトグラフィーおよびメンブレンクロマトグラフィーのいずれにも対応し、さらにプロセス最適化に非常に適しています。




特長:
  • 3システム群の流量範囲は1~150L/h
  • モジュラーシステムデザイン
  • ステンレススチール構造はcGMP対応可能
  • 最適化されたCIPデザイン
  • 21 CFR Part 11準拠のソフトウェアによる自動化
  • PKP および PK クロマトグラフィーシステムは、流量範囲 1~4000 L/h に対応しつつ、すべてのバイオクロマトグラフィーのアプリケーションにロバストな操作性とフレキシビリティーを確保します。

詳細:PKPクロマトグラフィーシステム

パイロットスケール用クロマトグラフィーカラム

Pall’s Resolute FM columnsポールのResolute FM カラムは、開発から小規模のGMP生産に至る精製プロセス用として特別に設計されました。これらのカラムのパッキング革新的な機能により、使い易さに加えて最適な性能を示します。独自の傾斜メカニズムで気泡除去を容易にし、安全性を向上させるためアジャスターの手動操作が不要になります。






特長:
  • 独特のアジャスターシールは締め付け操作不要で作業を単純化
  • 3つのカラムサイズ:直径100、140、200mm
  • カラムパッキング前の気泡除去が容易
  • アジャスターにより、カラムから外さずにパッキングが可能
  • パッキング圧縮比 x1.2cf

Resolute FMカラムは、より大きなResolute DM/DPカラム (280~2,000mm) を補完します。PKPまたはPKクロマトグラフィーシステムのプラットフォームと組み合わせて、バイオクロマトグラフィーの用途に対する総合的なソリューションを提供します。

詳細:レゾリュートFMクロマトグラフィーカラム

用途

ポールの応用技術研究所(SLS)は、医薬品開発および臨床、実生産で使用されるAllegro シングルユースシステムに関する技術およびバリデーションサポートを提供します。サービスには、以下のように試験デザインと実施、規制当局への提出をサポートするプロトコルとレポートを含みます。

  • 溶出物/浸出物試験 (NVR、FTIR、TOC、GC/MS、LC/UV/MS/MS、ICP/MSを含む)
  • 滅菌フィルターのバリデーション
  • フィルターとシステムの適合性
  • 出荷前試験
  • エンドトキシンと微粒子試験
  • マイコプラズマとバクテリオファージ捕捉試験 

アレグロシングルユースシステムのバリデーションサービスすべての試験は、非経口製剤研究協会 (PDA) およびバイオプロセスシステム協会 (BPSA) の推奨を含む業界のベストプラクティスに準拠して実施されます。研究者と技術者から構成される弊社のグローバルチームは、お客様のGMPバリデーションニーズに迅速に対応します。

詳細:シングルユースバリデーション





インタビュー

アレグロバイオコンテイナーに充填されたWFIとプロセス流体

ドイツのhameln pharmaceuticals社は、注射剤の受託製造業者です。多様な製品の中には注射用水 (WFI) とプロセス流体があり、すべてcGMPに対応しています。高い品質保証基準がこれらの製品に適用されており、医薬品の開発と生産における使用に適しています。すべての液体はポールAllegroシングルユースシステムで流通します。

バッグに充填されたWFIとバッファーの顧客について教えてください。
多くの場合、高品質の溶液の要求に対処する医薬品製造会社ですが、cGMPに準拠してWFIやバッファーを調整する専門知識、機器、生産能力、時間がない会社もあります。使い捨ての製品の使用には、使いやすさ、システムデザインへの高い柔軟性、スケジュールの短縮などの多くの利点があることがわかっており、すべてが各プロジェクトの要求に対応することもあります。使い捨てのシステムによって交差汚染のリスクが最小限に抑えられ、使用後の洗浄や洗浄バリデーションの必要性が低減することがわかっています。結果としてシングルユースシステムには、大幅にコストを削減する見込みもあります。

機器に対してどんな要求事項を抱いていますか?
弊社は、弊社自体と全く同一の品質要求をサプライヤーにも適用しています。主要な要素は規制当局の要求へのコンプライアンスであり、FDAやANVISA (ブラジル衛生監督局) などの当局によるオーディットを繰り返し受けることにより確証されています。総合的なバリデーションデータも極めて重要です。

貴社のプログラムでポールを選択されたのはなぜですか?
品質面でのポールのポートフォリオが当社の要求事項に完全に適合しているからです。アレグロシングルユースシステムの設計は柔軟性に優れており、すべての範囲で同じフィルム材料を適用できるため、拡張性の面で大きなメリットがあります。クリーンパック無菌コネクターとクリーンパック無菌ディスコネクターは、製品移送中に無菌性を維持するための優れたオプションです。

カスタマイズについては、どのようにお考えですか?
私たちにとって、これは日常的なことです。弊社のほとんどの顧客は、既製品では提供できない個別のソリューションを求めています。ポールの Allegroのコンセプトは、デザインの多機能性と自由度を備えており、カスタマイズした安定性試験とバッグ保管のサービスを含んでいます。

今後、何を期待していらっしゃいますか?
医薬品製造の市場は成長していきます。その結果として、最高品質のプロセス特有のソリューションを与えていこうとする要求が高まっていきます。業界の成長と同調することが弊社の意思です。それは、サービスポートフォリオの自然な展開であり、cGMPに準拠した生産と滅菌ソリューションの充填における幅広い経験を築いていくことでもあります。当社は今後ともポールとの協働によって成功を収めるよう期待しています。

詳細:bpvision@pall.com

インターネットハイライト

医薬品製造ウェビナーシリーズ

業界のトレンドや新技術について有益かつ豊富な情報をお届けするために、ウェビナーシリーズの開講についてお知らせします。プレゼンテーションは医薬品製造業界のリーダーと専門家が行います。ライブウェビナーで見逃したものがあっても、ご心配なく。ポールのバイオ医薬品ウェビナーは、オンデマンドでも利用可能です。最新のライブウェビナーの内容については、右記をご覧ください。

詳細と登録については、www.pall.com/biopharmwebinars にアクセスしてください。

医薬品製造ウェビナーシリーズ (現在のトピックス)

  • シングルユースシステムによる溶出物/浸出物の調査: How Pall Life Sciences Helps Users Meet Regulatory Expectations While Minimizing Test Time and Cost
  • ガンマ線照射によるシングルユースシステムの滅菌: How Pall Life Sciences Ensures Sterility of Irradiated Systems

 追加のウェビナートピックスは、ライブでのウェビナー開催日の数週間前にウェブ上で公表されます。今後のウェブセミナーのトピックスについてご要望がある場合はbpvision@pall.comまでお知らせください。

今後のウェビナーのトピックス:

  • 滅菌グレードフィルターの滅菌後/使用前完全性試験
  • :Regulatory Expectations, Technical Issues and Pall Recommendations
  • ムスタングメンブレンクロマトグラフィー – すばやく汚染物質を取り除くための柔軟なソリューション
  • タンパク質の安定性と凝集 – よりよい調整設計への手掛かり

ウェビナーシリーズ – 最近の開講分

ガンマ線照射によるシングルユースシステムの滅菌:How Pall Life Sciences Ensures Sterility of Irradiated Systems
ガンマ線照射による滅菌は、医療機器およびヘルスケア製品の業界において25年以上使用されてきました。しかし、蒸気滅菌およびバリデーション手順とはかなり異なるため、医薬品製造業界の多くのメーカーにとってガンマ線照射は「新たな」滅菌方法です。シングルユースシステムが重要な滅菌製品の製造プロセスに適用されるようになってきたため、ユーザーにとっては、医薬品の滅菌性を確保するように設計された手順と品質システムを明確に理解することが重要です。

このウェビナーでは、ガンマ線照射についての概要と、業界基準に合わせてcGMP規制要件に対応するために滅菌をバリデーションする方法について説明しています。トピックスにはシステム評価とバイオバーデンレベルの決定、最小照射の確認と滅菌保証レベル、照射デザイン、照射量とマッピング、負荷密度効果、照射と滅菌に関するオーディットがあります。

詳細:医薬品製造ウェビナーシリーズ

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