ケース・スタディ

ここで紹介する実際の事例では、軍需関係の金属加工/メッキ用途におけるさまざまな運転システム、設置されているろ過システム、および必要とされる流体の清浄度を実現するためのろ過に関する推奨事項を示します。

A. 研磨

液体: 水性冷却剤
ろ過システム: なし
現在の汚染レベル: >50,000粒子/ml > 5µm。
流量: 可変、3.7~18.9lpm (1~5gpm)

推奨事項:製品の表面仕上げの向上、製品耐久性の維持、およびシステム冷却剤の再充填期間の延長を目的として、テーパー孔ディスポーザブルろ過システムを設置して冷却剤の汚染レベルを低減します。

次の図は、製品仕様と冷却剤の寿命向上の両方を実現するために低減する必要のある非常に高い粒子数レベルを示しています。

水性研磨冷却剤の汚染レベル

[ 図 ]


 

ミリリットルあたりの粒子数
(粒子サイズ別)
1µ~5µm 145,472
5µ~15µm  36,966
15µ~25µm   9,750
25µ~50µm   3,180
50µ~100µm     510
> 100µm  
サンプル: 使用済みの水性冷却剤
容量: 5mL
メンブレンディスク
直径:
25mm
倍率: 100倍
縮尺比: 14.6µm/部分

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B. リン酸亜鉛浴溶液 - パーカライジング

 

液体: リン酸亜鉛塗液 (MIL-P-50002タイプII仕様)
ろ過システム: なし
現在の汚染レベル: 10日で12Kg/5700リットル
流量: 浸漬タンク (フローなし)、部品はクレーンで溶液槽に浸漬

推奨事項:スラッジが詰まった洗浄用蒸気加熱コイルの取り外しに直接関連する14日の溶液寿命を延長するために、高温 (205°F) および低pH (2.4) に適合するシリンダー型フィルターエレメントを組み込んだ循環式逆洗ろ過システムを設置します。次の図は、10日間使用した浴溶液の汚染レベルを示しています。パーカライジング槽では、平衡を確立するために汚染物質の一部を溶液槽に残す必要があります。汚染レベルを大幅に低減して溶液槽の使用寿命を延長し、溶液槽平衡の条件を満たすには、推奨ろ過システムが必要となるため、メタルファイバーまたは逆洗した汚染物質の一部が溶液槽に再循環する可能性があります。

10日間使用した1.0mlのリン酸亜鉛浴液槽で確認された汚染物質

[ 図 ]

メンブレン: 0.8mm
メンブレンディスク
直径:
25mm
倍率: 100倍
縮尺比: ラインあたり100µm
(光学顕微鏡写真)

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C. クロメート化成浴溶液 - Alodine

 

液体: Alodine浴溶液
ろ過システム: なし
現在の汚染レベル: 2か月で1Kg/5700リットル
流量: 浸漬タンク (フローなし)
推奨事項:スラッジの除去に直接関連する6か月の溶液寿命を延長するために、低pH (2.6) 適合のシリンダー型フィルターエレメントを組み込んだ循環式逆洗過システムを設置します。次の図は、2か月間使用した溶液槽の汚染レベルを示しています。

2か月使用した1.0mlのAlodine槽で確認された汚染物質

[ 図 ]

メンブレン: 0.8mm
メンブレンディスク
直径:
25mm
倍率: 100倍
縮尺比: ラインあたり100µm
(光学顕微鏡写真)

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まとめ

金属加工/メッキの用途にもよりますが、逆洗ろ過システムまたはテーパー孔タイプのフィルターを使用して流体の汚染レベルを低減することもできます。汚染レベルが低減することにより、冷却剤/メッキ液の有効寿命期間が延長されるため、廃棄される機械部品やメッキ部品の数を減少させることに加え、汚染を防止して廃液の排出量を最小限にすることができます。多くのろ過技術をご利用いただけますが、お選び頂く技術ーは、溶液の回収が早く、廃液の排出をあまり増やさずに必要とする流体の清浄度を提供するものでなくてはなりません。また、メンテナンスにあまり手がかからず、珪藻土のような研磨助剤なしでご希望の金属加工冷却剤またはメッキ浴の清浄度を実現できるものでなくてはなりません。

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